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 京大公認創作サークル「名称未定」の公式ブログです。
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2023-10

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初見で噛まずに言えた人は凄いと思います

 どうも、氷崎です。
 今、大阪の自然史博物館で恐竜博っていうのをやっていて、先日僕はそこに行ってきました。今回の目玉はずばり、「ズール・クルリヴァスタトル」という鎧竜です。この恐竜は頭から尾っぽの先まで見つかっている上に、鎧には皮膚が、尾には棍棒を支える腱などの軟組織までが化石として残っており、その完全度、保存状態の良さから鎧竜の進化を解明する大きな手がかりとなる貴重な存在らしいです。
 僕が面白いな、と思ったのはその学名です。「ズール」というのはどこから取られたかというと、あの名作映画「ゴーストバスターズ」に登場する門の神(犬みたいなやつ)からだと言うのです。理由は顔が似ているから。似てるかな……
 ちなみに下の「クルリヴァスタトル」はラテン語で「脛(すね)の破壊者」だそうです。厨二心をくすぐられますね。
 ということで(どういうことだよ)他に面白い学名とかないかな、と調べてみました。
・「ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ」(ニシローランドゴリラ):有名どころ。周囲の人に言いたくなります。
・「イグアナ・イグアナ」(グリーンイグアナ):上と同じ感じ。実はこの手の同じ単語を繰り返す学名は他にもあります。マンボウとか。
・「エクウス・キャバルス」(ウマ):日本語で「馬・馬」。単語は違っても繰り返す……
・「ニッポニア・ニッポン」(トキ):ザ・日本。でも一度絶滅してるんですよね。
・「カニス・ルプス・ファミリアス」(イヌ):ラテン語で「犬・狼・家族」の意。人と長い間一緒に暮らしてきた犬らしい学名ですね。
・「エリタクス・アカヒゲ」
・「エリタクス・コマドリ」:上が和名コマドリの学名で、下が和名アカヒゲの学名。学名を誤ってつけてしまったんですね(一説には送られてきた標本のラベルが逆だったとか)。ややこしい!
 他にも調べてみると色々出てきます。興味のある人は調べてみてはどうでしょうか。

Edit 19:48 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

皮粒って……何?

 どうも。氷崎です。
 先日、或る小説(隠すものでもないので言いますと中島らも先生の「永遠も半ばを過ぎて」)の中で、「皮粒(しぼ)」という単語が出てきました。
 しぼ……何?となったのは言うまでもありません。軽く状況を説明しますと、世界各国の古書を沢山所有している老院長が、主人公の内の一人に或る本の装幀の見事さを語っているところでした。「ほら、この黒モロッコ革はどうかね。いい皮粒が出とるだろう」と言うわけです。シボてのは何だ。革っていうのは脂でも出るのかなどと僕は思いましたね。その場にいたら主人公と同じく「こりゃあみごとなシボだ。いいシボです」と適当に同調していたに違いない。
 で、この皮粒てのは何なんだろうと思って、「皮粒」と調べると出てこない。稗粒腫という肌にできる白いブツブツばかりです。うわぁと思って「皮粒 しぼ」と調べると、ようやっとそれらしいのが出てきました。
 どうやら革独特の模様というか表情を指す名称らしいですね。あの表面にちりめん状に細かく寄った不規則なシワ模様のことです。回転ドラムに鞣した革を入れて攪拌させることで作るらしいです。現在ではなんと金属やプラスチックでもこの加工が用いられるらしく(そう言えばPS4とかのコントローラーにそんな意匠が施されていた記憶があります)、汚れや傷を目立たなくさせたり、滑り止めや触り心地の改善などの効果もあるようです。凄いですね、シボ。
 しかし一つ気になっているのはシボの漢字表記です。どこを調べても皺(しぼ)としか書いていないのです。皮粒という表記は見つからず、何なら表記以前に使われているものが出てきません。
 らも先生の造語なのでしょうか……
 という、まぁオチも何もない話でした。何か知っている人がいれば教えてほしいですね。それでは。

Edit 17:21 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

こんな寒い日に喜び駆け回る人はいるんですかね?

 お久しぶりです、氷崎です。
 近頃はどうも寒くていけませんね。まさか雪があんなに降るとは思いませんでした。一授業終えて外に出たらあたり一面真っ白になってるのだからそりゃ仰天するってもんです。
 それは置いといて、雪といえば僕が思い起こすのは童謡の「ゆき」です。あれの一節がどうにも気になっていました。その一節とは「犬は喜び庭駆け回り」。果たして犬は雪を喜ぶのだろうか、と。
 それをついに確かめる時が来たのでは、と僕はドキドキしながら家に帰りました。僕の家は庭で黒柴を飼っています。なので彼女の様子を見れば一目瞭然というわけなのです。うちの犬ころは元気一杯なので喜んでいるならそれこそ「庭駆け回」っているでしょう。
 家につくとあたりはしん、と静まり返っていました。雪は音を吸収してしまうのでそのせいかもしれません。そろりと玄関に向かいつつ庭を覗いてみると、そこに彼女はいませんでした。拍子抜けして家に入ると、彼女は家の中のゲージにいました。母によると僕がいない間の地元の外は、吹雪いてそれはもう大変なことになっていたらしく、母の判断で犬ころを家の中に入れることにしたそうです。雪の降り積もる外に番犬とはいえ放置するというのはあまりにもと言えばあまりにもなので、当然のことかもしれません。一応母に外での犬ころの様子を尋ねてみると、特に喜ぶこともなく小屋の中で大人しくしていたそうです。
 というかうちの犬でどうだったからといって、全ての犬にそれが当てはまるわけではないじゃないか、と父は言いました。ぐうの音も出ません。そもそもの考え方が的外れだったということでしょう。何故気づかなかったのか……。

 ちなみに「猫は炬燵で丸くなる」のは多分確実だと思います(猫飼ってないですけど)。「かまど猫」って言葉があるくらいなので。あ、でもこれも個猫(?)差があるのか……?

Edit 22:23 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

名称抹消

 どうも。氷崎です。

 唐突ですがこの間家族で北陸に行きまして。一日目は福井の県立恐竜博物館に行きました。当博物館は僕ら家族には馴染みのある場所でして、それこそ僕が小学生の時には毎年行っていたぐらい、関わりの深い場所なのです。
 で、久々(正確に言えば6年)に訪れた我々を当博物館は変わらぬ姿で出迎えてくれ……はしたのですが、中に入って展示を眺めていると僕は何やら違和感を感じ始めました。
 違和感の正体は、展示されているいくつかの恐竜の名称が変更されていたことにありました。当然と言えば当然なのですが、研究が進めば今までつけられていた名前が変わることは古生物においては頻繁に起こる事です。僕は幼稚園の頃に買ってもらった恐竜図鑑の知識で止まっているので、改めて調べてみると驚かされる名称変更や存在の抹消がありました。一部をここに記します。
 ・セイスモサウルス
 最大の恐竜(とされていました)。ディプロドクスっていう竜脚類のたまたまデカくなった個体だったみたいです。
 ・アナトティタン
 まさにカモノハシの顔をした草食恐竜。エドモントサウルスっていう恐竜の顔が圧力でひしゃげただけらしいです。この手の話はこの分野ではよくあること。
 ・スティギモロク
 石頭恐竜。石頭恐竜の代表格たるパキケファロサウルスの幼体説が濃厚みたいです。この間のジュラシック・ワールドにも出てたのにお前……
 ・ゴジラサウルス
 怪獣オタクの発見者により名付けられた(その時代にしては)巨大な恐竜。同時代のコエロフィシスっていう恐竜のこれまた巨大化個体説が濃厚のようです。一応、消されるまでには至っておらず検証中とのことですが。

 ……いずれも古生物にはよくあることですが、少し寂しい。たとえ学問的には使われなくなったとしても、記憶の隅には置いておくことにします。名前に罪はありませんし。

Edit 20:40 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

こんなこといいな できたらいいな

 どうもはじめまして! 氷崎光と申します。
 いい話が思いつかないので取り敢えず知り合いの話をしますね。

 知り合い……ここではN君としますが、彼はある国民的アニメのファンでした。あの青いネコ型ロボットの出てくるあれです。今回の話はそれに大いに関連する話です。
 ある日私は彼に呼び出されて某所にあるラボに行きました。あ、N君は研究者でして、今は共同ラボで他の研究者たちと一緒に研究をしているそうです。
 「おお、よく来たね」
 行って早々、私は入口から職員の方に案内されて最奥の部屋に通されました。そこで待っていたのはもちろんN君です。彼は満面の笑みでそう言って私に握手を求めました。私は取り敢えず差し出された手を握りました。
 「もう大丈夫だから、職務に戻ってください」
 彼は職員たちを下がらせました。そして私にこう言ったのです。
 「氷崎君。僕はとうとう夢を一つ叶えたよ」
 顔に満面の笑みを浮かべたまま。
 私は何も言うことができませんでした。N君が何を言いたいのかわからないのだから、反応に困るというものです。そんな私の様子にN君も自身の不親切さに気づいたようでした。
 「あぁ、これじゃ伝わらないな。とにかく、僕についてきてくれる?」
 そう言って彼は振り返り、後ろの方に歩きだしました。私は言われた通り、彼についていくことにしました。
 部屋は雑然としていました。大小様々な機械が置かれていて、足元には沢山のケーブルがまるで編み物をしているかのように通っていました。私が踏まないように歩くのに苦心したことは言うまでもありません。
 機械はその画面によくわからない計算式を羅列させていました。私は彼が何の分野の研究者だったか思い出そうとしましたが、どうも思い出せません。
 そうこう頭を悩ませているうちに、私たちは壁際にたどり着きました。何もない壁です。一体どうしたというのでしょう。
 私が困惑していると、N君はその手を目の前の壁にあてがいました。するとどうでしょう。ピピッと何かの反応する音と共に、壁が自動で開いたではありませんか。私は驚愕して口をあんぐりと開けていました。壁の向こうは真っ暗で何も見えません。
 「さぁて、この先だ」
 N君はそう言って闇の中に飛び込みました。私は目の前のことについていけず、中々足を踏み出せません。すると闇の中からN君が顔だけ出して言いました。
 「大丈夫だよ。さ、来て」
 そう言われて踏み出さないわけにはいきません。私は思い切って闇に飛び込みました。

 「どうかな?」
 N君の声に目を開いた私は思わずああ!、と声をあげました。そこはあの作品の、主人公の暮らす部屋にそっくりの場所だったのです。大人二人が居るには少し狭い部屋。勉強机や本棚、押し入れ、見覚えのあるものばかりです。窓の外は、映像で流しているのでしょうか、どこか懐かしい夕焼けが見えていました。
 まさか、好きが高じてここまでやってしまうとは。驚愕して辺りを見渡す私にN君は語り掛けます。
 「驚いた?」
 私は黙って首を縦に何度も振りました。N君は満足そうに頷きました。
 「それはよかった。でも本当に見せたいのはこれからだよ」
 そう言って彼は勉強机に近づきます。そしてその引き出しに手をかけました。
 「”彼”はどこから来たんだっけ?」
 答えるまでもありません。まさか、と身構える私をよそに、N君は引き出しを開けます。
 今度は声も出ませんでした。引き出しの中は四次元空間になっていて、そこには見慣れた機械がありました。周囲には数個の歪んだ時計が、時を刻む音をたてながら浮かんでいます。私はしばし呆然として、それからN君を見ました。彼は本当に嬉しそうな表情をしていました。
 「そう、完成したんだ。タイムマシンが」
 彼の言葉に驚愕しつつ(さっきから私は驚愕しっぱなしです。起こっていることを考えれば無理もないことなのですが)私は”それ”をまじまじと眺めました。だまし絵などではありません。本当に、引き出しの中が時間旅行の入口になっているのです。見れば見るほど、信じられないという気持ちが湧き上がってきます。N君はしみじみと語り始めます。
 「長年の夢だったんだ、時空を旅するの。これを作るのにどれだけの手間がかかったか」
 職員たちと一緒に作ったのか?
 私の問いにN君は首を振ります。
 「いや、これは僕の独自研究だよ。もちろん、ここでやっている研究の応用だけれど。ここまで自分の趣味に寄った研究は流石にさせてもらえないよ」
 とするとあの隠し扉からこの部屋の何まで自分一人で作ってしまったのか。
 私は妙に感心してしまいました。するとN君は突然私の肩を掴んでこう言ったのです。
 「で、君を呼んだのはこのタイムマシンの初搭乗者になってもらおうと思ってさ」
 私は再び驚愕しました。何故私なんかを。私の問いにN君が答えます。
 「だって君が一番僕の語りを熱心に聞いてくれたから」
 その発言に私は少し困惑しました。N君はきっと少し勘違いをしている。彼はきっと私もそのアニメの大ファンだと思ったのでしょう。しかし私は自分の好きなものに没頭して、それについては何でも答えられる彼の姿に感服していただけに過ぎません。決して、嫌いなわけではありませんでしたが、めちゃくちゃ好きというわけでもなかったというのが本音です。なので私はN君に本当のことを言おうか迷いました。
 しかし彼のキラキラした目を見ていたら期待を裏切るのも辛く……いや、本当のことを言いましょう。
 タイムマシンが目の前にあるのに乗らないわけにはいかないでしょう!
 私はN君にそういうことなら分かった、と伝えました。良心が私の心をちくりと刺しました。そんな私のことなどつゆ知らず、N君は嬉々として次のように言いました。
 「じゃあ、”いつ”に行きたい?」
 私は少し考えました。急に過去や未来に行くことができると言われて、ではいつに行きたいかと言われてもすぐに答えられるわけがありません。私はN君に少し考える時間が欲しいと伝えました。N君はもちろん、と快く承諾してくれました。

 10分経過したぐらいでしょうか。私はほとほと困り果てていました。未来も過去も、両方とも見たいことには違いありません。しかしそれはそれらに対する想像を奪ってしまうことに他ならない。私にはこうだったらいいなという妄想を捨ててまで現実……もしかすると不快なものかもしれない現実を見に行く覚悟はありませんでした。
 では逆に変えたい過去ならどうか。それも私には難しい問題でした。何故なら私は現状に既に満足してしまっているのです。現状を変えてしまいかねない大きな過去の修正に手を出す気にもなれません。
 こうなるともう八方ふさがりです。何か、現状を保持したままでも変えられるような直したい過ちがあるか……
 あ、と私は思わず声をあげました。いつの間にか隣に立っていたN君が決まったみたいだね、と微笑みました。
 私は頷き、口を開いて—――
 私の答えを聞いたN君は一瞬驚いた顔をしました。口を動かそうとして、片手でその口を塞ぎました。そしてそのまま、私の顔をじっと見つめました。
 しばらく沈黙が流れた後、彼は不意にふふっ、と笑って言いました。
 「君の人生が楽しそうで何よりだよ」

 というわけで、ペンと紙をもらって記したこの話を託すから、ブログの記事に役立ててほしい。

 私の机の上にはこう書かれた紙が置かれていました。……未来の私の人生が楽しそうで何よりです。
 ともかく私はその時初めて自分が7月下旬の名称未定ブログ担当だったことに気がついたわけです。時計を見ると7月31日11時30分でした。私は風呂を15分で済ませ、寝室の冷房をつけ、この紙に書かれている内容をドキュメントに必死に写していました。そして先程、日付を超えたのを確認しました。
 未来の私、面目ない。
 これで謝罪に代えさせていただきます。それでは(逃亡)。

p.s. 机の引き出しを開けてみましたが、中はいたっていつも通りで特に何もありませんでした。

Edit 17:34 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

 

今月の担当

 

今月の担当日&担当者、のようなものです。これ以外の日にも、これ以外の人が更新したりします。

今月の担当は
上旬:小倉
中旬:暮四
下旬:double quarter です。

 

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