京大公認創作サークル「名称未定」の公式ブログです。
サークルについて詳しくはこちらへ→公式WEBサイト

2009-06

Brideshead Revisted

 yoshikemさんの知られざる好みに黒髪ロングもいいところでお姉さん属性と言えなくもない白藤さんはどう反応すれば良いのかちょっと困りました。あ、三次元に用はない、と? それは良かった。

 さて黒髪ロングのお姉さまは出てきませんが、『ブライズヘッドふたたび』というイギリスの文学作品をご存知でしょうか。最近映画化されたのですが、日本では映画放映なし、『情愛と友情』というタイトルでそのままDVD化されたようです。たまたまレンタル屋で見かけて『ブライズヘッド』みたいなストーリーだな、と思って借り、家に帰って調べたらまさに『ブライズヘッド』そのものでがっくりしました。まったくひどい邦題です。
 この作品、イギリスの貴族社会やオックスフォードを舞台としているので、その手のイギリス好きにはとっても有名です。ストーリーは1944年、ブライズヘッドという貴族の屋敷(現駐屯地)にやってきた主人公の回想から始まります。中流家庭(とはいえ現代社会で言うとイメージ的には中上流くらいです)出身の男の子がオックスフォードに入学し、同性愛のケがある貴族の美少年と仲良くなり、彼のおうちのお屋敷(ブライズヘッド)に連れて行ってもらい、カトリックの因習に縛られた家族と出会う……というお話です。主人公の性指向は同性ではなかったらしく、友人の妹のほうに惹かれて行き、友人は心のバランスを崩して……と、ここら辺はなんだか最近のライトノベルにもありがちな展開ですね。
 このお話の底流にあるのはカトリックの信仰に関する問題で、その点はヨーロッパ独特の作品といえますが、見えない鎖、美しい兄妹、両方の間で揺れる一般人の主人公、そして最後には両方とも失い、思わぬきっかけから思い出の地に戻ってくる……というのは、現代の物語にもよく見られる展開だと思います。もちろん、現代の小説に影響を与えているのが『ブライズヘッド』なのでしょうが。
 原作も良訳が出ているのでお勧めですが、映画もとっても映像が綺麗でした。綺麗過ぎるのでちょっと現代っぽく、戦間期の退廃的な感じが薄れているのが残念ですが、美しい画像とノーブルなイギリス英語、物悲しい音楽に浸れます。長いお話を2時間の映画にするには色々厳しく、展開が速すぎるところもありましたが、致命的な欠陥はないと思います。原作では「同性愛っぽい」だったのが一歩踏み込んで「同性愛」と解釈されているのが、一番大きな変更点ですね。これはファンの間でも賛否両論です。
 一つ残念といえば、美少年があんまり美少年じゃないことですかね。黒髪で結構年行っているように見えるんですよね。演技を見ていると不安定な心を抱えた貴族出身の少年(青年?)がよく表現されているんですが、私が思う美少年=金髪の子供っぽい坊ちゃん、なので、外見は残念です。30年ほど前に制作されたテレビドラマシリーズ(すごい名作と評判)では、ちゃんと金髪なんですが。
 ヨーロッパの映画はアメリカ映画(どんな映画でも絶対戦闘シーンがあるのには驚かされます)にはないゆったりした美しさがあるので、西洋社会に興味があったり、それを舞台になにか書こうと思う方は、ぜひ見てみてください。イギリスの宗教に関する知識がないと少し理解しがたいかもしれませんが、映像だけでも十分見ごたえがあります。

Edit 00:14 | Trackback : 0 | Comment : 0 | Top

 

今月の担当

 

今月の担当日&担当者、のようなものです。これ以外の日にも、これ以外の人が更新したりします。

5月の担当は
上旬:作者代理人
中旬:オシヤス
下旬:伏屋
です。

 

最新記事

 
 

「ますまて」掲載中!

 

現代数学社様の「現代数学」に
掲載させて頂いてます

現代数学 2014年 12月号 [雑誌]

 

投稿者別

 
 

最近のコメント

 
 

アクセスカウンター

 

 

月別アーカイブ

 
 

最新トラックバック

 
 

リンク

 
 

QRコード

 

QR