京大公認創作サークル「名称未定」の公式ブログです。
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NFの俳句のあれ、最終回!!

ご挨拶の前に、まず前回の僕の記事のお話。下書き設定のまま、公開するのを忘れていました……
書き忘れたわけじゃないんですよ!ほんとうですよ!('Д')


――――――

さてさてさて。
こんにちは、春っぽくなってきてま。大雅です。
三月上旬の予定が、またもや大遅刻…
さて、NFでやった俳句企画、未だに消化できていない……いや本当に申し訳ない。
こんどこそは正真正銘最終回ですのでご安心くだされ。
今回は、11/23のお題「松虫」(秋の季語)と、11/24のお題「雨」(非・季語)の二本立てです。それでは、どうぞ。

①お題「松虫」

阪堺の松虫電停阿倍野区内 毒男

……関西の地理に疎い私は最初何のことかわかりませんでした。皆さん、わかりますか?
恵美須町-浜寺駅前の阪堺線、天王寺駅前-住吉公園の上町線を有する阪堺電車のこと……らしいのですが、相変わらずいまいちピンときません。もっと詳しく見ていくと、上町線に松虫という駅(電停)があるそうです。なるほど。この松虫は、地名のことなんですね。

松虫のジャズ・セッションに銭ちろり 昴

松虫の鳴き声をジャズにたとえています。「銭」とはなんぞや。こおろぎかな?
ちなみに、「ちちろ虫」はこおろぎの異称だったりします。

ちんちろりん芒に響く鈴の音や もっちーに

松虫と言わずに松虫を表現してくださいました。季語「芒」。どこか涼やかでいいですよね。あ、「涼し」は夏の季語なんですけどね……俳句で使うときは「秋涼し」なんてまだるっこい言い方をしなければならなかったりします。

松虫を踏まぬようにと忍び足 パパキリアコプロス

俳句自体よりも俳号に注目が!
クリストス・パパキリアコプロスはギリシア出身の数学者だそうです。このパパキリアコプロスさんじゃなくて、他のパパキリアコプロスさんを由来にしていらっしゃる可能性もなきにしもあらず(パパキリア崩壊)
松虫の綺麗な音色が足元から聞こえてくると、確かに緊張しますね。足を踏み下ろした瞬間に、鳴き声が止まって……ヒヤリ。

松虫が月に向かって落ちてった 柏葉

僕、この句が句会に出ていたら普通に特選にしますよ! 口語で軽妙な語り口、「向かって」「落ちてった」のスタッカート的撥音の心地よさに加えて、重力を逆転させたような世界の新しい見方。読者をあっと言わせる「お見事」な一句だと思います。

鳴けよ鳴け松虫は蛇のエサだよ 朝田翼

あ、これも句会にあったらいただくかもしれない……。字足らずというのは往々にして成功しないんですが、「エサだよ」という悲しい言い方(カタカナも効いてます)のお陰で、物凄い余情があっていいですねえ。
最後まですっと読み下してから、もう一回頭に帰ると、はっとさせられますね。

この田松 虫っぽいねと君が言う 田松

ちょっと判断で上五中七を分かち書きさせていただきました。おそらく、田松さんは本名じゃないかなーと想像しております。「虫っぽいね」て……(笑)喜んでいいのか悲しんでいいのかいまいち解らないのが面白いですね。

松虫やああ松虫や松虫や フォロ西 トモフォロー

芭蕉が松島を見て何も言葉が出てこず「松島やあゝ松島や松島や」って詠んだ……というのは、ウソ。江戸の狂歌人、田原坊が「松嶋やさてまつしまや松嶋や」と詠んだらしいです。
松島、松虫、松島、松虫……なんだか噛みそうですね。ところで、この俳号、めちゃくちゃフォローしてほしそうなんですがどうなんでしょう。twitterアカウントも書き添えてくだされば助かったのですが……。

松虫の松を取ったらただの虫 イケーベー

た、確かに。イケーベーさんは「松虫になりたい夢を捨てきれぬ」という句も投句してくださいました。これも面白い。松虫の声をきれいだとは思っても、松虫になりたいとはなかなか思えませんもんね。

松虫と思ってみるとゴキブリだ 無思欲野非馬人

ぎゃあああ!やめて!Gはやめて!
……というか、なんでみんな俳号で笑いを取りに来てるんですか。これ絶対「むしょくのひまじん」でしょ!

咳をしても松虫 松虫

ほらやっぱり!とうとう松虫が俳号になっちゃったよ!しかもパクリだよ!松虫は咳しないよ!役満か!

松虫や包丁を研ぐとき独 大雅

ほらもう、みんなが遊んでる中に私が割と真面目な句を投げ込んじゃうから変な雰囲気になるじゃないですか、もー。

松虫や歌の中だけ鳴いている 美織

やっとちゃんとした句がきましたね。(まあ、遊び心のある句も嫌いじゃないですが!)
歌の中だけ、ということですが、和歌の方か、いわゆる現代のソングの方か気になりますね。どちらにしても、いまどきのちょっと切ない一人暮らし、という感じが出ていると思います。

松虫や遠目で見たらゴキブリだ あかり

いや、もう、突っ込まないです……。

夕暮に鳴く松虫の寂しさか 悠希

松虫というと夜のイメージが強いですが、夕暮時に聞こえてくる松虫の声もまた乙ですね。時間指定が効いています。

松虫やはあと震わし秋歌う 土師

これ、最初解らなかったんですが、「はあと」ってのは♡←こいつのことだったみたいです。(プラス、擬音?)
松虫の翅のかたちって、本当にハート形なんですよね。綺麗です。

さて、以上で「松虫」編は終了です。続いて「雨」です。こちらもたくさんの投句をいただきました。

②お題「雨」

渡り鳥雨に濡れても北に行く 雪雫

渡り鳥は夏鳥、冬鳥といますが、ここでは北へ行くということなので、越冬のために来た冬鳥が北へと帰っていく景かと思います。
散文的……という感じではありますが、力強さと美しさを感じます。
雪雫さんはこのほかに「雨の音心で開く月見かな」を投句してくださっています。

雨知らぬ私の髪から垂る水よ もっちーに

ちょっと不思議な雰囲気のある句だな、と思いました。お風呂上りとか?
邪推すれば、「生まれたばかりの赤ちゃん」みたいな読み取りもできちゃうのだろうか……。何にしてもこの雰囲気がいいな。

雨だれはショパンのかほり一人寝に メイ

特定の人物名を出す手法は、俳句でよく使われます。少ない文字数で読者と共通のイメージを広げられるからですね。この句でもそれが活きています。さらに、「ショパンのかほり」という表現によって聴覚が嗅覚とミックスされているのが面白いですね。

雨水のしたたるオレはいい男 カメ様

自称に様づけ!清々しいですね(笑)

夜行列車りんごの奥に雨の音 徳将

この方、不肖大雅が所属している学生俳句会の発起人です。さすがに巧いですね。
上五でまず、時間・場所を限定する。「夜行列車」の一単語だけで、もういい雰囲気ですよね。そして季語の「りんご」が登場する。ここで一気にぱっと赤い色が差します。
りんごを窓辺に置いていて、雨が降っているのかな。あるいは単にイメージでもいいのかもしれませんが、実際に雨は降っていてほしい。味わい深い一句の仕立てですね。

「またあした」呟く口元雨の月 百合

季語は「雨の月」で、秋。「雨月(うげつ)」という言い方もありますね。この句でどのような意図で用いられているかはわかりませんが、俳句の場合は「仲秋の名月が雨のために眺められないこと」というのが「雨の月」の基本的な意味になります。
名月は今日しかない、けれど見られない。「またあした」。寂しさが際立ちますね。

「未明かと」二度寝の言い訳冬の雨空 理素

二度寝しちゃったんですね。それで、言い訳を探している。「いや、まだ未明だから寝ても大丈夫だと思ったんだ」……という感じでしょうか。言い訳の言葉が冬の雨の空にむなしく響く感じがいいですね。

あの人に傘を渡して雨宿り ルートヴィヒ

甘酸っぱいですね~。自分の好きな人が、傘を忘れてしまって、帰るのに困っている。「一緒に入りませんか?」なんて言えるわけもなく、傘を渡して駆け出す……そして雨宿り。ドラマが見えてきます。

逢いに行く人もいなけりゃ今日も雨 悠希

投げやりなようで繊細な感情が出ている気がします。しっとりとした空気の中に立つ男の淋しい背中、という感じでしょうか。このほかに、「雨だれを眺め奏でる前奏曲(プレリュード)」も投句してくださっています。

ーーーーーー

以上でNF企画「お題de五・七・五」の総括終了になります。初めての企画で、私自身至らないところも多かったですが、なんとか無事最終日までやり遂げることができました。これもひとえに、投句してくださったみなさまのお陰です。
ありがとうございました!!
今年もできたらいいな、できるかな、どうだろうな、と妄想をふくらましつつ、お暇させていただきますね。では!

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