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 京大公認創作サークル「名称未定」の公式ブログです。
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美しい地の文を目指して

 こんにちは、入ヶ岳です。今回は、小説を書くに当たって気をつけたいと思っていることの一つ、地の文についてお話してみたいと思います。
 地の文というものに関しまして予め定義しておきますが、これは小説を構成する要素の一つです。小説の構成というと、例えば起承転結の流れであったり、プロローグと本文、エピローグといった物語の仕組みについて考えることも出来るのですが、ここでの構成というのはもっと形式的なもので、キャラクターが実際に話す「会話文」と、それに対しての「地の文」を考えるものです。
 地の文は、言葉にならない感情や風景、状況を表す部分であり、小説にとって非常に重要なものです(会話文だけの小説というのも少なからず存在しますが、今はそれらの作品のことは考えないことにします)。
 さて、私はこの地の文について、ある悩みを抱えています。それは直球も直球、「地の文がうまく書けない!」というものです。
 思うに、地の文には役割が多過ぎるのです。状況の説明に風景描写、登場人物の感情描写等々。それらをバランス良く、かつ読者に読みづらさを感じさせないように整列させるというのは、実際かなり困難な作業です。少なくとも私にとっては。
 このことについて強く悩み始めたのは、本格的に小説を書き始めてから、つまり、大学に入ってからのことです。地の文はただの状況説明ではありません。単なるナレーションでも無ければ、一人称人物の感想文を垂れ流す部分でも無いのです。それがほんの少しであれ頭で理解できてきたが故に、私は悩むのです。これは、ひょっとしたら良い変化であると言えるのかもしれません。苦しいですが。文章を書くために「稚拙! 下手くそ!」と自分をなじっていますが。深夜に書いた文章を朝になって確認した時等は、一瞥するなり奇声を上げてDeleteキーを押すこととなるわけです。原稿を深夜に書くのはやめましょう。
 先日、拙作をサークル内で発表する機会がありました。そこで痛感したのは、いくら作者が設定を内心で練っていたとしても、それが文章内でうまく表現できていなければ何も無いのと同じ、ということです。物語の真相、登場人物の隠された内心等を、読んで判る形、少なくとも「何かある」と匂わせることをしなければ、読者は何も気付かずに作品を通り過ぎています。私の書いた作品が、暴き出す価値のあるような内容になっているか、というのは今後の課題でもありますが、少なくとも、伝えたい内容があるなら、伝わるように書くのは作者である私の義務なのではないかと考えています。勿論、万人に作品内容が正確に伝わることは有り得ませんし、私自身それを目指しているわけではありませんが、「こんな人に楽しんでもらいたい」というターゲットがあるならば、そのターゲットが読み解けるような文章にしなければ意味が無いのです。
 伝えたい内容を、伝わる程度の隠し方で文章に混ぜ込む……その手段は例えば比喩表現であったり、情景描写であったりするわけです。私の頭の中の物語を、どうやって自然に文章へ出力するか。難しい問題です。私はずっと悩んでいます。問題解決の一助にならないかと、作品を読んだり、逆に小説を書いてみたりしている日々です。試行錯誤の末に答えがあるのかはまだ分かりませんが、こんな苦悩をもどこかで楽しく感じている自分が居て、やはりどうにも小説書きというのはやめられそうにないと、そう思ってしまうわけです。

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