ディベートというゲーム
こんにちは、蝉の声がぼちぼち五月蠅くなって参りましたね、よしけむです。
夏と言えば甲子園。
でも野球の甲子園があんまりにも有名すぎるから甲子園と言えばさも高校生の何かの全国大会みたいな感じがしてくる。そう言うノリで作られた大会って、多分少なくないでしょう。
そんな一つに「ディベート甲子園」というものがあります。
高校二年時分にひょんなことから参加させて貰いまして高三の時には一応全国大会出場、大学に入って以降も地元の地区大会にスタッフとして参加させて貰っています。
何とも楽しく面白いご縁を持たせていただいたものではありますが、そんな縁が続いているのも、勿論ディベートが面白くて僕がゾッコンだから、という理由は一つにはあります。
ディベート。面白いんです。
それでは、趣味の世界に突っ込んでいきそうなディベートのお話はよしけむの19thエントリ。
この日曜日には中国地区大会があるわけですが、関係がある方もない方も、興味を持たれたのならお付き合いいただければ幸い。
夏と言えば甲子園。
でも野球の甲子園があんまりにも有名すぎるから甲子園と言えばさも高校生の何かの全国大会みたいな感じがしてくる。そう言うノリで作られた大会って、多分少なくないでしょう。
そんな一つに「ディベート甲子園」というものがあります。
高校二年時分にひょんなことから参加させて貰いまして高三の時には一応全国大会出場、大学に入って以降も地元の地区大会にスタッフとして参加させて貰っています。
何とも楽しく面白いご縁を持たせていただいたものではありますが、そんな縁が続いているのも、勿論ディベートが面白くて僕がゾッコンだから、という理由は一つにはあります。
ディベート。面白いんです。
それでは、趣味の世界に突っ込んでいきそうなディベートのお話はよしけむの19thエントリ。
この日曜日には中国地区大会があるわけですが、関係がある方もない方も、興味を持たれたのならお付き合いいただければ幸い。
因みに京大にはディベート関係の団体は……、今は確か1つ存在しているんですっけ。僕が入学するのとほぼ同時くらい発足だったので、1回生時分の僕は知らずに、未だにその団体とは結局無縁でいます。
さて、話を戻しましてディベート。
このゲームを率直に表すと、ある論題を肯定する側と否定する側に別れ、両陣営で議論を戦わせてより聴衆を納得させることが出来た方が勝ち、です。
聴衆の納得度合い。そんな勝敗基準からして既に難しさが漂うゲームです。単純に考えたら後攻めの方が有利そうな気もしてきます。では、このゲームをどのようにして行うのか、教室ディベート連盟主催ディベート甲子園ルールに則って簡単に見てみましょうか。
まず、ステージが4つに分けられています。
1)立論……自分たちの主張を根拠などをあげながら展開し、自分たちの意見が如何に正しいものであるかを述べるステージです。
2)質疑……相手の立論に対して質問事項をぶつけ、応えて貰うステージです。主に自分たちの議論を組み立てる際に重要なポイントについてを問い糾すことになります。
3)第一反駁……「はんばく」という字が既にあまり見ないものですが。相手の議論に反論し、自分たちの議論の有効性を主張するステージの第一回です。主に相手の立論に対しての反論を行います。
4)第二反駁……相手の反駁に対する再反駁を行い、さらには自分たちの意見と相手の意見の結局どちらが優れているのかを比較するなどして出来るだけ自分たちが有利であると言うことをジャッジに印象づけたいステージです。ここが反駁に終始すると、まあ負けます。
これらを、肯定側否定側のそれぞれが受け持つことになるのですが、順番はこうです。
見ての通り、肯定側と否定側の順番が立論と反駁で異なるんですね。これは少しでも不平等製を減らす為の配慮です。
さて、それでは個別のステージの役割と、主な形式をもう少し詳しく見てみましょうか。
今、例えば論題は「モンスターボールは生産中止にすべきである、是か非か」というような具合だったとしましょう。
肯定側立論
このステージは「自分たちは炭素税を導入することに賛成です」という主張を述べるステージです。
ディベート甲子園では議論を分かり易くする為にメリット・デメリット制による議論構成を推奨しています(最近他の構成もアリになりました)。これは、論題を肯定して実際にこういう条件の下で行うと、こういう良い事がありますよ、だから論題を肯定しましょう。或いは悪いことがこれだけ起きますから止めておきましょう。どういう形で意見を述べる構成です。
肯定側はメリットを次の2つの階層に分けて述べることになります。
「発生過程」と「重要性」
これが、ディベート特有の専門用語で初めてやる人にはわけが分からない。ということでディベート甲子園の新規出場校のハードルをあげている様な気もするよしけむですが……、この用語をお役そっくに従って用いると議論整理が楽なんです。だからサクッと覚えて使うのが吉、とでも言いましょうか。
さて、この用語の意味ですが、
そんなん言われても……って感じですかね。
具体例に行きましょう。例えばポケモンの話で、「ポケモン保護」というメリットを提示するとしましょう。
すると、発生過程として「モンスターボールをポケモンの不当な捕獲・乱獲」というようなことがあげられ、重要性としては「ポケモン生態系の保護」というようなことがあげられるかもしれません。
つまり発生過程というのは「モンスターボールによって不当に保護されているポケモンたちがいる。モンスターボールの生産自体を中止すればこれらのポケモンが不当に捕獲されることはなくなる」というような話で、重要性は「野生生物としてポケモンが築いている生態系を人間が(しかも子供が)いたずらに乱すことは近い将来生態系に深刻なダメージを与える。ポケモンの絶滅を招くことにもなる。これを防止することは重要である」というような話です。
こうすると発生過程と重要性というものが何故分けられているのかも見えてきませんか?
つまり、発生過程「モンスターボール生産中止により捕獲がやむ」というのが起きない、或いは逆に重要性「生態系の保護」が出来ない。こんな具合にどちらかが否定されれば、他方が完璧に立証されていても結果としてメリットは成立しないことになりますよね。
つまり「発生するけど意味がない」「重要だけど机上の空論(発生しない)」のどちらかになるわけです。
こうなると反論する側も簡単に反論の方針が立てられると思いませんか?
こうなると反論する側も簡単に反論の方針が立てられると思いませんか?
大事なことなので二度言いました。
もしかしたらこんな事を思う人がいるかも知れません。
「何でわざわざ相手が反論しやすいように議論を立てなければならないのか?」
そう思うのも仕方ないかも知れませんけれども、ちょっと考えてみてください。反論する為には、何が必要ですか?
相手の主張の要点を理解していなければ、反論なんて出来ません。
つまり、反論しやすい議論、というのは同時に分かり易い議論でもあるわけです。
そして、相手陣営にとって分かり易いということは、当然聴衆にとっても分かり易い。
それはとても素晴らしいことですね。だって、ディベートの目的は聴衆を納得させることなんですから。
ここがポイントです。
ディベートで重要なことは、誰にでも分かり易い議論を組み立てて、そしてお互いに存分に反駁を子合う。
その上で勝つ。
ここなんです。
特にディベート甲子園は教育ディベートの場です。
相手としっかり議論をしなければ、意味がないとさえ僕は思っています。
でも、現実問題としてお互いに相手の主張をきちっと理解し的を射た反駁のキャッチボールをするのって難しいんですよね。
あとどうしても穿った意見を言う人っていますし。
でも、結局勝つ所って言うのは相手の言い分を存分に認めた上で反論をする横綱相撲の所だったりするんですよ。
というわけで、今年はどんなところが勝つのか。
僕はか~な~り、楽しみだったりします。
肯定側立論しか見てませんね、ハイ。
続きはまた機会があれば、いずれ。
それでは、本日これにてばいばいきーん。
さて、話を戻しましてディベート。
このゲームを率直に表すと、ある論題を肯定する側と否定する側に別れ、両陣営で議論を戦わせてより聴衆を納得させることが出来た方が勝ち、です。
聴衆の納得度合い。そんな勝敗基準からして既に難しさが漂うゲームです。単純に考えたら後攻めの方が有利そうな気もしてきます。では、このゲームをどのようにして行うのか、教室ディベート連盟主催ディベート甲子園ルールに則って簡単に見てみましょうか。
まず、ステージが4つに分けられています。
1)立論……自分たちの主張を根拠などをあげながら展開し、自分たちの意見が如何に正しいものであるかを述べるステージです。
2)質疑……相手の立論に対して質問事項をぶつけ、応えて貰うステージです。主に自分たちの議論を組み立てる際に重要なポイントについてを問い糾すことになります。
3)第一反駁……「はんばく」という字が既にあまり見ないものですが。相手の議論に反論し、自分たちの議論の有効性を主張するステージの第一回です。主に相手の立論に対しての反論を行います。
4)第二反駁……相手の反駁に対する再反駁を行い、さらには自分たちの意見と相手の意見の結局どちらが優れているのかを比較するなどして出来るだけ自分たちが有利であると言うことをジャッジに印象づけたいステージです。ここが反駁に終始すると、まあ負けます。
これらを、肯定側否定側のそれぞれが受け持つことになるのですが、順番はこうです。
肯定側立論→否定側質疑→否定側立論→肯定側質疑→否定側一反→肯定側一反→否定側二反→肯定側二反
見ての通り、肯定側と否定側の順番が立論と反駁で異なるんですね。これは少しでも不平等製を減らす為の配慮です。
さて、それでは個別のステージの役割と、主な形式をもう少し詳しく見てみましょうか。
今、例えば論題は「モンスターボールは生産中止にすべきである、是か非か」というような具合だったとしましょう。
肯定側立論
このステージは「自分たちは炭素税を導入することに賛成です」という主張を述べるステージです。
ディベート甲子園では議論を分かり易くする為にメリット・デメリット制による議論構成を推奨しています(最近他の構成もアリになりました)。これは、論題を肯定して実際にこういう条件の下で行うと、こういう良い事がありますよ、だから論題を肯定しましょう。或いは悪いことがこれだけ起きますから止めておきましょう。どういう形で意見を述べる構成です。
肯定側はメリットを次の2つの階層に分けて述べることになります。
「発生過程」と「重要性」
これが、ディベート特有の専門用語で初めてやる人にはわけが分からない。ということでディベート甲子園の新規出場校のハードルをあげている様な気もするよしけむですが……、この用語をお役そっくに従って用いると議論整理が楽なんです。だからサクッと覚えて使うのが吉、とでも言いましょうか。
さて、この用語の意味ですが、
発生過程:どのような手順(過程)に従ってそのメリットが発生するのか。或いは発生確率の説明。
重要性:そのメリットがどのような点で重要なのか。どのような点で良いのか。
そんなん言われても……って感じですかね。
具体例に行きましょう。例えばポケモンの話で、「ポケモン保護」というメリットを提示するとしましょう。
すると、発生過程として「モンスターボールをポケモンの不当な捕獲・乱獲」というようなことがあげられ、重要性としては「ポケモン生態系の保護」というようなことがあげられるかもしれません。
つまり発生過程というのは「モンスターボールによって不当に保護されているポケモンたちがいる。モンスターボールの生産自体を中止すればこれらのポケモンが不当に捕獲されることはなくなる」というような話で、重要性は「野生生物としてポケモンが築いている生態系を人間が(しかも子供が)いたずらに乱すことは近い将来生態系に深刻なダメージを与える。ポケモンの絶滅を招くことにもなる。これを防止することは重要である」というような話です。
こうすると発生過程と重要性というものが何故分けられているのかも見えてきませんか?
つまり、発生過程「モンスターボール生産中止により捕獲がやむ」というのが起きない、或いは逆に重要性「生態系の保護」が出来ない。こんな具合にどちらかが否定されれば、他方が完璧に立証されていても結果としてメリットは成立しないことになりますよね。
つまり「発生するけど意味がない」「重要だけど机上の空論(発生しない)」のどちらかになるわけです。
こうなると反論する側も簡単に反論の方針が立てられると思いませんか?
こうなると反論する側も簡単に反論の方針が立てられると思いませんか?
大事なことなので二度言いました。
もしかしたらこんな事を思う人がいるかも知れません。
「何でわざわざ相手が反論しやすいように議論を立てなければならないのか?」
そう思うのも仕方ないかも知れませんけれども、ちょっと考えてみてください。反論する為には、何が必要ですか?
相手の主張の要点を理解していなければ、反論なんて出来ません。
つまり、反論しやすい議論、というのは同時に分かり易い議論でもあるわけです。
そして、相手陣営にとって分かり易いということは、当然聴衆にとっても分かり易い。
それはとても素晴らしいことですね。だって、ディベートの目的は聴衆を納得させることなんですから。
ここがポイントです。
ディベートで重要なことは、誰にでも分かり易い議論を組み立てて、そしてお互いに存分に反駁を子合う。
その上で勝つ。
ここなんです。
特にディベート甲子園は教育ディベートの場です。
相手としっかり議論をしなければ、意味がないとさえ僕は思っています。
でも、現実問題としてお互いに相手の主張をきちっと理解し的を射た反駁のキャッチボールをするのって難しいんですよね。
あとどうしても穿った意見を言う人っていますし。
でも、結局勝つ所って言うのは相手の言い分を存分に認めた上で反論をする横綱相撲の所だったりするんですよ。
というわけで、今年はどんなところが勝つのか。
僕はか~な~り、楽しみだったりします。
肯定側立論しか見てませんね、ハイ。
続きはまた機会があれば、いずれ。
それでは、本日これにてばいばいきーん。
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